美しく咲くバラには鋭い棘がありますね。
それは「触れないで」と叫んでいるわけではなく、
ただ静かに
「ここから先は勝手に踏み込まないでね」と言うメッセージ。
心理学では、自分と他人とのあいだにある見えない線のことを
「心理的境界(Personal Boundaries)」とよびます。
攻撃ではない。
防御でもない。
棘は意思表示。
棘は心理的境界のしるし。
この境界がしっかりしていると、
自分の軸を保ちながらも、相手と対等に健全に関わることができます。
バラの棘はまさに、その境界を可視化したもの。
そこには静かで明確なメッセージがあります。
「ここに私の輪郭があります」
「それを越えて近づく時は、どうか丁寧にしてくださいね」と。
人が自分にとってちょうどよい距離をとることを
心理学では「プライバシー調整(Privacy Regulation)」といいます。
それは人との関係を拒絶しているのではなく、
自分を守りながら関係性を壊さないための自然な反応。
近すぎて苦しいとき。
逆に離れすぎて不安なとき。
人は距離を調整しながら静かにバランスを取っています。
それは心の知性。
棘を持つというのは優しさ。
バラは毒ではなく、触れば痛いけれど見ればすぐにわかる棘を持っています。
目に見える棘は、むやみに誰かを傷つけないための工夫。
「ここに棘がありますよ」と、
あらかじめ見える形で示してくれてます。
誰にも近づいてほしくない時、
「いまはここまでにしてね」と線を引く。
線を引くこと
言葉にすること
距離をとること
何もかもを受け入れる事は、自分にも他人にも優しい事ではないから。
バラのように堂々と咲いて、
棘を持ちながら誰かを遠ざけず
適切な距離を保つ。
境界があるからこそ、堂々と美しく咲く。
そんな在り方を植物から教わることもあります。
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