バラの棘に学ぶ健全な心の距離感~心理的境界

2025年06月12日 10:22

美しく咲くバラには鋭い棘がありますね。

それは「触れないで」と叫んでいるわけではなく、

ただ静かに

「ここから先は勝手に踏み込まないでね」と言うメッセージ。

バラの花

心理学では、自分と他人とのあいだにある見えない線のことを

「心理的境界(Personal Boundaries)」とよびます。


攻撃ではない。
防御でもない。
棘は意思表示。


棘は心理的境界のしるし。


この境界がしっかりしていると、

自分の軸を保ちながらも、相手と対等に健全に関わることができます。


バラの棘はまさに、その境界を可視化したもの。


そこには静かで明確なメッセージがあります。


「ここに私の輪郭があります」

「それを越えて近づく時は、どうか丁寧にしてくださいね」と。

バラの花

★距離をとることは思いやりのかたち



人が自分にとってちょうどよい距離をとることを

心理学では「プライバシー調整(Privacy Regulation)」といいます。


それは人との関係を拒絶しているのではなく、

自分を守りながら関係性を壊さないための自然な反応。


近すぎて苦しいとき。

逆に離れすぎて不安なとき。

人は距離を調整しながら静かにバランスを取っています。


それは心の知性。

棘を持つというのは優しさ。

バラは毒ではなく、触れば痛いけれど見ればすぐにわかる棘を持っています。


目に見える棘は、むやみに誰かを傷つけないための工夫。


「ここに棘がありますよ」と、

あらかじめ見える形で示してくれてます。


誰にも近づいてほしくない時、

「いまはここまでにしてね」と線を引く。


線を引くこと
言葉にすること
距離をとること


何もかもを受け入れる事は、自分にも他人にも優しい事ではないから。


バラのように堂々と咲いて、

棘を持ちながら誰かを遠ざけず
適切な距離を保つ。

境界があるからこそ、堂々と美しく咲く。


そんな在り方を植物から教わることもあります。 


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