ふとした瞬間に、
どこからかベルガモットの爽やかで甘い香りが漂ってきて、
心がスーッと落ち着いた経験はありませんか?
柑橘系でありながら、
どこかフローラルな落ち着きを併せ持つ──
ベルガモットはまさに「光と影」をあわせ持つ香りです。
香水や紅茶、そしてアロマオイルとして私たちの暮らしのさまざまな場面に寄り添い続けてきました。
今回はその魅力とアロマトリートメントにもたらす効果をお伝えします。
ベルガモットは17世紀、
イタリア・カラブリア地方で栽培が始まりました。
そして18世紀初頭、理容師ジョバンニ・マリア・ファリーナが
ベルガモットを使った香水を開発。
「オー・デ・コロン(ケルンの水)」と名付けられたその香水は、
瞬く間にヨーロッパ中の王族や貴族を虜にしました。
あの有名なシャネルNo.5にも
ベルガモットは欠かせない存在です。
フローラルな香りを引き立て、
全体に奥行きと洗練された印象をもたらす「調和の香り」として、
長く香水文化を支えてきました。
ベルガモットはまさに、
時代を超えて人々に愛され続ける「香りのミューズ」なのです。
ベルガモットは
紅茶「アールグレイ」にも使われています。
19世紀イギリスの首相グレイ伯爵が、
中国の外交官からベルガモットで風味付けした
特別なレシピを贈られたのが始まりといわれています。
紅茶の渋みが和らぎ、
柑橘の華やかな香りが加わったことで、
人々に新しいティータイムの楽しみをもたらしました。
ベルガモットはただの香りづけではなく、
紅茶そのものの価値を高める
「魔法の隠し味」だったのです。
ベルガモットの心を整える働きは、
感覚的なものだけではありません。
主成分「酢酸リナリル」と「リナロール」には
鎮静・抗不安作用があり、
副交感神経を優位にして心拍を落ち着け、
深いリラックス状態をもたらすことがわかっています。
一方で柑橘らしい爽やかさは気分を高揚させ、
ポジティブな感情を引き出します。
鎮静と高揚──まさに二面性の香りとして、
心の揺らぎに寄り添い、
静けさと明るさを同時に与えてくれるのです。
ベルガモットはブレンドによって
さらに魅力を引き出します。
• ラベンダー・ゼラニウム:心を落ち着け、穏やかな眠りへ
• ローズマリー・ペパーミント:集中力やリフレッシュに
• サンダルウッド・フランキンセンス:内省や瞑想の時間に
ご自宅ではディフューザーで香りを広げたり、
キャリアオイルとブレンドして
夜間にマッサージとして楽しむのがおすすめです。
SIESTAでは、
ベルガモットを夜のアロマトリートメントや
香りを楽しむひとときに取り入れています。
緊張をほどきながらも
前を向く明るさを与えてくれるその香りは、
お客様の呼吸を深め
心と体を静かに解きほぐします。
ベルガモットは、歴史・文化・科学
そして感覚のすべてを持ち合わせた香り。
光と影の二面性をまといながら、
私たちの心に深く寄り添います。
残暑で揺れるこの季節──
ベルガモットの香りが
あなたの日常に小さな光を差し込んでくれるでしょう。
※ ベルガモットには「ベルガプテン」という成分が含まれ、
紫外線と反応すると炎症や色素沈着を引き起こす「光毒性」があります。
そのため、昼間の使用は避け、夜や曇りの日に楽しむのが安心です。
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