満ちゆく月と身体の波 ― 太極が教えてくれるめぐりと静けさ ―

満ちゆく月とからだの波


― 太極が教えてくれる、めぐりと静けさ ―



空に浮かぶ月と、太極図(☯)。


形は違ってもどちらも循環を教えてくれる存在です。

満月は静かに満ちてまた欠けていく。

太極は陰と陽がまじり合い、
絶えず流れていく。


そのどちらも「動き続ける完全」。


止まることなく
ゆるやかにめぐりながら整っていく。


そして──

人の体もまた同じように流れています。

1. 形としての共鳴


 円は完全でもあり循環でもある



 太極図の円の中では、
陰と陽が互いに入り込み、
流れ合っています。


静止しているようでいて、
実はつねに動き続けている。


完全とは止まることではなく、
めぐること。


月が満ちるたびに欠け始めるように、

体の中でも
「吸う」
「吐く」
「満ちる」
「ゆるむ」が繰り返されています。


呼吸も血流も心のうつろいも。


それぞれが静かにひとつの円を描いている。


私たちの体はひとつの太極図そのものです。

2. 陰陽の呼吸


光が極まって静けさが生まれる



太極図には、
白い陽の中に黒い点があり、
黒い陰の中に白い点があります。


それは「極まれば、反転する」という自然の法則。

満月の光が最も強くなった瞬間、

次の欠ける流れが始まるように──

活動(陽)が高まりきったとき、

体は静けさ(陰)を求め始めます。


昼と夜、
緊張と休息、
交感と副交感。


すべては入れ替わりながら整う陰陽の呼吸。


深く吸ってゆっくり吐く。

それだけで内側の陰陽が静かに入れ替わっていきます。

3. 水のリズム


感情もまた波としてめぐる



海の潮が月に引かれるように、

私たちの体の中の水も静かに動いています。


人の体の約6割は水。


感情もまた
その水の流れと深くつながっています。


気分が高ぶったり、
ふと落ち着かなくなったり。

そんな感情の波も自然な満ち欠けの一部。


止めようとするよりも、
その波に身をゆだねるほうが、
心も体も自然に戻っていきます。

太極の流れで見れば
それは水の呼吸。


揺れながら整う静かな循環。

4. 根をはる体


下に戻るほど上の力が抜けていく



現代人は頭の中ばかりが動き続けて、
体の「下」が置き去りになりがちです。


考えごと、
情報、
思考のスピード。


それらが積み重なると、
体のエネルギーは上にばかり集まり、
呼吸が浅くなります。


だからこそ意識を「下」に戻す。

背中や腰、足の重さを感じて、
呼吸の重心をゆっくりと降ろしていく。


下に戻るほど上の力が抜けていく。

これが体に根をはるということです。


太極でも陽(動き)が極まれば
自然に陰(静けさ)へと移る。


体もまた休むことで整っていくのです。

5. 香りと呼吸


満ちることとゆるむこと



香りも月と同じように
「満ちる」と「ゆるむ」のあいだを行き来します。


フランキンセンスは心と体をつなぐ香り。

深い呼吸を促し思考を静めます。


ゼラニウムは感情の波を整える香り。

揺らぐ自律神経やホルモンのリズムをやさしく調えます。


シダーウッドは根の香り。

上にのぼった意識を地へと戻し深い眠りを導きます。


香りが呼吸に溶けていくたび、
体の中の太極図がゆるやかに動き出します。

6. SIESTAのケア


体の中にある「円」を思い出す



SIESTAの施術では


呼吸・香り・手の温度が

ひとつの円を描くように流れていきます。


✳︎ ドライヘッドスパ:
思考を鎮め、内側の静けさを取り戻す


✳︎フットケア:
めぐりを下へ戻し、体に根をはる


✳︎アロマトリートメント:
香りとともに呼吸を深め、全身の流れを整える


めぐりを取り戻すとは

 新しくすることではなく本来の流れに戻ること。


それが太極の円の中心にある静けさです。

☆おわりに☆



満月がまた欠けそして再び満ちるように、

私たちの体も静けさと動きをくり返しながら整っていきます。


整えるとは何かを足すことではなく、
循環すること。

私たちの呼吸の中にも、
静かにひとつの円が描かれています。

呼吸をゆるめ、
体を地に戻す時間をSIESTAで。


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リラクゼーションサロンSIESTA

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