私たちは日常の中で、
無意識のうちに物事を分けて考えています。
良い・悪い
上・下
頑張っている・休んでいる
身体の状態も、ついこの二択で見てしまいがちです。
けれど、実際の身体は
そのどちらかにきっぱり分かれていることの方が少なく、
ほとんどの時間を「途中」で過ごしています。
SIESTAでは、この「途中」にいる身体をとても大切にしています。
その理由を、少し構造の話からお伝えすると
朝・昼・夜
始まり・途中・終わり
成長・成熟・衰え
こうした三つの区切りは、
文化や時代を問わず自然と使われてきました。
これは人が世界を理解するために、
変化の流れを必要としてきたからだと考えられています。
二つに分けると、
比較や判断はしやすくなります。
ただその場合
「変わりかけ」や「移行の最中」が見えにくい。
三つに分けることで初めて、
始まりと終わりのあいだにある
動いている時間が捉えられる事ができる。
この三つ目、
つまり「途中」があるからこそ
変化は無理なく続いていけます。
三が「流れ」を表す構造だとしたら、
四は「配置」
五は「循環」を表します。
四季や方角、身体の四肢など、
四は世界を安定させ、形として保つ役割を持っています。
五感や五臓、五行の考え方は、
その安定した世界が滞らず巡り続けるための仕組みです。
けれど
四や五がうまく働くためには、
その前提として三の流れが保たれている必要がある。
流れが止まった状態で姿勢を整えたり、
巡りだけを動かそうとしても、
身体はついていけません。
呼吸はとてもわかりやすい例です。
吸う
止まる
吐く
この「止まる」時間がなくなると、
呼吸は浅くなりリズムが乱れていきます。
自律神経も同じで、
交感神経と副交感神経の切り替えは
一瞬で起きているわけではありません。
そのあいだには必ず、
切り替わり途中の状態があります。
多くの不調は、
この途中の段階で立ち止まってしまったときに
身体に現れます。
壊れたわけでも、弱くなったわけでもなく、
変わりきれなかった状態が続いているだけです。
途中が感じられなくなると、
身体はどちらかに振れやすくなります。
頑張りすぎるか
動けなくなるか
緊張が抜けないか
一気に力が抜けるか
こうした状態は
意思や気合の問題ではありません。
構造的に
「途中に戻る場所」がなくなっているだけです。
SIESTAの施術では、
強く押したり
すぐに変化を出そうとすることを目的にしていません。
今
身体がどの途中にいるのか
どこで立ち止まっているのか
そこを丁寧に見ています。
張っている筋肉の中にある、
わずかな抜け始め
呼吸が深くなる手前の変化
力がほどける前の感覚
変化は一気に起きるのではなく、
兆しとして現れ、余韻を残します。
その途中を飛ばさずに触れるれれば
身体は自分のペースを思い出していきます。
姿勢や巡りを無理に整える前に、
まず流れが戻ること。
三の構造が整うと、
四は自然に安定し、
五は無理なく巡り始めます。
SIESTAの施術は、
変えることよりも
戻ることを大切にしています。
不調は結果であって、
今のあなたの全てではありません。
身体はいつも途中にいて、
その途中に戻れる場所があれば、
流れはまた動き出します。
SIESTAは
そのための静かな通過点でありたいと考えています。
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リラクゼーションサロンSIESTA