香りが眠りを導く── ラベンダー・スイートオレンジ・ゼラニウム、それぞれの静かな物語

夜、なかなか眠れないときに
香りに手を伸ばしたことはありますか?

精油(アロマオイル)は、ただの香りではありません。


それぞれに長い歴史と、本来の物語が宿っています。


SIESTAでは、
眠りの施術に3つの香りをよく使います。


それは

ラベンダー
スイートオレンジ
ゼラニウム。

なぜこの3つなのか。

それはそれぞれの香りが持つ「癒しの物語」に理由があります。

ラベンダー



ラベンダー|安息の守り手としての歴史


ラベンダーの名は、ラテン語の「洗う(lavare)」に由来します。


古代ローマでは入浴時に用いられる神聖な香りとされ、

戦で傷を負った兵士の癒しにも使われていたとか。

🪻守られる安心の香り


ラベンダーの香りには、静けさと深い安らぎがあります。


ヨーロッパでは、
昔からラベンダーの束を安眠のお守りとして枕に忍ばせる香りでした。

それは「悪夢や疫病から身を守る」お守りとして。

現代でも、不安・緊張・痛み・神経過敏──

そんな夜の敵たちにやさしく寄り添う香りとして支持されています。


この香りが届くと、
呼吸が深くなり張り詰めた体の緊張がほどけていくのを感じる方も多いでしょう。


ラベンダーは眠りを誘う香りではなく、
「もう大丈夫」と心をほどく香り。


不安が強いとき考えごとが止まらないとき。


ラベンダーは静かにそばにいてくれる存在です。

スイートオレンジ



スイートオレンジ|太陽の果実が照らす安心感

スイートオレンジは太陽をたっぷり浴びて育つ果実。

甘くて、どこか懐かしい香り。

その香りには、元気・明るさ・あたたかさが含まれています。


🍊オレンジの香りが届いたとき、

多くの人がふと「ほっ」と息をつくように、
子どもの頃のような安心感を思い出します。


実はこの香り、
古代中国では「気の巡りを整える」とされ、

欧州では「子どもを安心させる香り」としても親しまれてきました。

特に眠りにおいては、不安で眠れない夜に心をやわらげる香り。


なかなか眠れない夜…

孤独や不安がふくらむ夜…

気持ちが閉じこもりがちなとき…

スイートオレンジは陽だまりのようなまなざしで心をそっと照らしながら、

やわらかい眠りの扉を開いてくれます。

ゼラニウム




ゼラニウム|感情の波に寄り添う植物の力

ゼラニウムは、
「感情を受け止める植物」とも呼ばれる精油です。


ほんのり甘さのあるフローラル調に、
グリーンの清涼感が混ざりあう香り──


その香りには、心をまるごと包み込むような優しさがあります。



古くからヨーロッパでは、女性たちの暮らしの中に、自然に根づいていた香りでした。


西洋医学が精油を研究するよりもずっと前から、

感情の波、生理周期、更年期など、揺らぎの多い時期に寄り添ってくれる香りとして大切にされてきたのです。



🌺この香りは、ただ「落ち着かせる」のではなく、
揺れていることそのものを否定せず、受けとめてくれる香り。

気分の波が大きい日。


理由のないイライラや、胸のざわつきで眠れない夜。


ゼラニウムはそんなとき、心と体の真ん中に戻る感覚を、そっと思い出させてくれます。



ゆらぎやすい季節の変わり目や、生理前の不調、慢性的な睡眠の悩みに。


ゼラニウムは、自律神経・ホルモン・感情の三層にアプローチしながら、
「今のあなたそのもの」にやさしく寄り添ってくれます。

🌙 香りが眠りを整える



香りはただ嗅ぐものではなく、

その人の心と体を本来のリズムに戻すスイッチでもあります。


SIESTAでは、
その日の体調・気分・感情に合わせて、
香りを選びながら施術を行っています。


眠れない夜に
ただ香りとともにいる。

そして眠るために香りを使う。

それは、もちろん自然なことです。

でも──
どうかその香りを、ただの睡眠の道具としてだけ使わないでください。


眠れたかどうか、結果だけで、
今感じている香りのやさしさまで、なかったことにしてしまわないように。



香りを選んだこと。
深呼吸をしたこと。
自分のために時間をとったこと。

それ自体が、もうすでに癒しの始まりですから。



眠れたら…それはうれしいこと。
でも眠れなかったとしても、
あなたがあなたに手を差し伸べた、その時間は、
ちゃんと意味のある、やさしいひとときです。

アロマの香りはきっと、そのことを静かに教えてくれます。


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